梅雨の季節になりました。
私は朝早く出勤します。
先日、車を運転していて異様な風景が目に入りました。裏道ですが、頻繁に車が通る道でした。
高齢のお婆さんが、道ばたで四つん這いになっていました。私は「家から出てつまずいて転倒でもしたのか」と思い、いったん通り過ぎていましたが後戻り。
近寄って「おうちの人を呼んであげようか」と話かけると「私は、この家の者ではない。この道は何度か通ったことがあるけど、今、どこにいるのか分からなくなっている」とのこと。いろいろ聞いていて、このお婆さんは認知症だと分かりました。「お家は」「どちらに住んでいたの」と聞いてもさっぱり分からないことばかり。結局、本人の了解をもらって警察に電話。パトカーの出動となりました。
そのお婆さん、おそらく前の日から徘徊を続け、歩けなくなってしまったのでしょう。 その場で異常なことだと感じたのは、通行する人の対応でした。早朝とはいえ、明るくなっており、四つん這いになっている人がいるのに、誰も声をかけず、見て見ぬ振りをしていることです。私が近寄ったときも、数人の散歩する人は、目を合わさないようにしてサッと行き過ぎていきました。高齢化の進行で、「認知症」「徘徊」の方が増加すると思います。困った人がいたら関心を持って声をかけてあげることは大切だと思いました。(林哲也)