今年の夏は毎日のように空が光っていた。遠い空の雷光を眺めながら帰るけど、いつも家に近づくにつれて雷にも近づくのだ。神の成せる業で縁起のいいものとされていた時代もあったようだが、あれだけ光って鳴ると恐ろしく今年は雷による事故も各地で起きた。人間の知恵や力ではどうしようもなく早く止んでと祈るしかないとき、自然を前に人間はとことん無力だと痛感する。
少し前新聞に「雨女雨男」についての記事が載っていた。私は晴れ女だった。でも山登りでは、私が入部してから雨の確率が高くなったと言われる。そんなはずはないと、毎回雨男とその責任をなすり合っているのだが。新聞によると「日本雨女雨男協会」という団体があるらしい。入会資格は「雨の伝説を持っていること」だから私は入会できない。雨男氏には入会を勧めた。
生活に雨は欠かせず、うどん県では昔から水不足に悩まされてきた。雨のあとは空気とか葉っぱとか私の車とかがより輝いて見えるのでその点はアリガタイデス。太陽の存在がどれほど大切かを知るために雨の日があるなら、それを静かに楽しめる上級晴れ女になりたい。
今まで自然からたくさん恩恵を授かってきた我々人間だが、その自然を本当に大切にしてこられたか、空から突き刺さる稲妻を見ていると何かを戒められているような気もした。
(山ガール)